先週出演させてもらった長野の野外イベント、りんご音楽祭で面白い出会いがありました。
受付をしたロッジというか事務所みたいな建物の1階がチルチルルームとかいうセカンドルームみたいなフロアになっていて、そこでDJこんばんわとかいう、見事なしゃべり手の後に出演した、長野でRecord Roomというパーティーをやっている3人のDJが30〜40分毎に交代しながらプレイしていました。
その3人の個性的なDJにやられっぱなしで、結局メインフロアよりも長くいたかも。
久々にあそこまで突き抜けて我が道を行く人達に出会った気がします。
ほんと個性的で、確かに大衆的でなくマニアックだったかもしれないけど、今の時代にはあまり見かけない我が道度満点な人達でした。
その3人のスタイルはそれぞれ違っていたけれども、生音主体というくくりで、一人はレゲエっぽく、一人はミクスチャーで、その中でもひと際個性的だったのが、GSや日本のマイナーポップス/ジャパニーズレアグルーヴをガンガンプレイするDJ。
レアな7インチとかを中心にプレイしてたし、流れも最高良かったです。
突抜フロアだったので上から眺めたり、たまにフロア行ったりしてホント楽しめました。
とにかく、ここまで突き抜けた若者がいるとはビックリでした。
今は横へ並べのDJが多く、小さな中での個性の出し合いになっているし、やってる本人達は楽しいのだろうけど、個性も全くない、ただの機械/ジュークボックスのようなDJが多い気がします。
全国どこへ行ってもそうですからね〜
そんな中の衝撃だった。
そんでそのプレイを聴きながら思い出したのが大学時代、マジに遊びまくっていた頃にいつも遊びにいったり影響を受けたDJのこと。
まず影響を受けたし、お世話になったDJが、山本さんという、今もDuck Rockという名前でアンダーグランド界で活躍しているDJ。
山本さんのDJはとても幅広く、ジャズやロックからテクノまで。
20歳ぐらいから毎週のごとく遊びに行ってましたね。
その選曲の幅広さとミックスのテクニックにとても影響受けました。
最近はBreaks物を中心にプレイされてます。
人間的にもとても穏やかで優しい人で、いつも色んな曲を教えてもらってました。
Duck Rockの名前をみたら要チェックです。
そしてもう一人影響を受けた、というかこちらは一緒にパーティーもやったりした先輩みたいな人。
最近あまり名前を見なくなりましたが、山内フミさん、フミヤマウチって名前でDJしてましたね。
大学が同じ横浜にあり、同じレゲエ箱(当時は横浜にもあまりクラブ的なものがなく、ライブハウスに機材を持ち込んでやるか、ディスコかレゲエ箱でやるしかなかったんですよね)でレゲエじゃないパーティーをそれぞれやってました。
そのレゲエ箱も話のわかる凄く良心的な箱だったのでやれたのかもしれませんが、もう一つ友達のパーティーと3つ、レゲエではないパーティーをやってましたね。
そんでたまに合同でパーティーをやったりしてたのですが、そのフミさんの超個性的なこと!
元々はレアグルーヴやジャズや色んな楽曲を誰よりもいち早くプレイしていた人だったんですが、ある時期いきなりそんなレコードを売り払ってました。
当時そういったレコードに人気が出ていた頃だったのでそりゃとても高く売れたらしいです。
そんでその後フミさんが足を踏み入れた世界は日本のレアグルーヴ。
そう長野のRecord RoomsのDJが今プレイしているまさにその音楽の、その更に上質なというか上の世界を20年も前にやっていたのがフミさんだったのです。
とにかくマニアックでキッチュでかっこ良く、選曲/流れ/ミックスが一晩でも飽きさせないプレイでした。
特に選曲は、一体どこから見つけてくるんだろうという、本当に日本人?みたいな曲から、ファニーでグルーヴィーな昔のGSや歌謡曲、サントラなんかを選んでくる辺りは、今でもなかなかそういないだろうなってな感じでした。
確かに敷居は低いけれども間口はメチャクチャ小さい世界かもしれません。
日本語でファニー/キッチュだと例えグルーヴィーだったとしてもちょっと皆引くだろうから。
しかしそんなことはおかまい無しというか、そんな疑問を考えさせる余地などないほどのDJだったと思う。
ちょうど渋谷系と言われる人達も出てきたりして、日本人のクラブミュージック、もしくはクラブ自体も増えていった時期とも重なり、更にGS再ブームも手伝って、フミさんも横浜を飛び出し、都内でプレイしたり、そういったコンピレーションの選曲に携わったりと、とても忙しい人になっていきました。
いや〜音楽だから言葉にするのは難しいけれど、とにかく凄かった!勢いがあったね!
今でも問い合わせたい曲が何曲もあるからね〜
そんな個性的な、No.1ではなくオンリー1なところにとても影響を受けました。
きっとレアグルーヴのDJのままでも大成功しただろうに、オンリー1な世界にいってしまうその突き抜け方。
今の若者にも見習って欲しいです。
横へ並べではなく、オレに付いてこい的なね。
フミさん、一時期タワレコのバウンスで仕事していたので、Calmとして活動し始めてからたまに会ったりしてたんだけどな〜
今どうしてるんだろう?
きっとまた違ったオンリー1をやってるんだろうな。
という大学時代、特に遊んでた時代に影響受けた人達を、りんご音楽祭に思い出させてもらいました。
それだけでも行ったかいがありましたね。
Record Room DJ達、これからも我が道を貫いていってくださいね!
それではまた。