先日リミックスを担当した、加藤君が在籍するL.E.D.とうバンドのアナログのカッティングにお邪魔しました。
自分のオリジナル作品は全て海外(主にロンドン、アメリカ、ドイツ)だったので、日本で唯一残るカッティング工場、東洋化成にはとても興味がありました。
こないだのGrooveという雑誌に掲載されたアナログが出来るまでという特集を読んだあとだったのでなおさらです。
以前ロンドンでカッティングに立ち会ったことがあったのですが、そのときはまだアナログの凄さを今ほど理解していなかったので、今回が初のリアル体験ということでしょうか。
さてまずはドンと構えるカッティングマシーン。
通常のレコード針とは違う、カッティング用のエメラルド針。
その針が付いた先。ここでカッティング。
カッティングの行程に関してはGrooveを参照してもらうとして、日本に残された唯一のカッティングラボ東洋化成にはもの凄い歴史があります。
あの空前の大ヒット「およげたいやきくん」もここでカッティングされてます。
実際の音を聴きながらカッティングレベル等を調整して、通常のレコードよりは柔らかいアセテートにカット。
顕微鏡で見ると、無音部分はほぼ直線、そして音が入ると音の成分によりカーブを描きながら溝が掘られていきます。
昔はテープマスターだったのでテープデッキのヘッドを2つ付けて送らせて、試聴用、カッティング用に振り分けていたみたいですが、今のデジタルの世の中、マスターはデータだったりCDだったりなので、デジタルディレイにて分離させてるみたいです。
最近の音の細さはここから?
いやそれだけじゃないでしょうが、やっぱりテープ媒体の音の太さというか馴染み度は全く違ったものですからね。
とにかくエンジニアさんに質問攻撃。
それでも丁寧に答えてもらいました。
今度ゆっくりハーフスピードカッティングなど試してみたいものですね。
それには採算ド返しの予算が必要ですが、、、。
ここからはメタルコーティングしてマザー盤を作り、そこからまた子供を作りなど数工程を分でやっとスタンパーの登場になります。
海外アーティストでそのリリース国の音が良いのは限りなくマザー盤に近いからなんでしょうね。
デジタルと違ってコピー(正確には日本語で言うところの写しという表現が近いです)で音がどんどん劣化していきますからね。
もちろん時間との戦いでもあります。
マザー盤(金属)もときとともに変化していきますからね。
まあそんなこんなで色々と質問しまくったあと、併設するプレス工場見学へ。
これがレコードの元。
そんでこういったプレス機でどんどんプレスされて盤が仕上がっていきます。
レーベル面ものり付けではなくプレスと同時圧着だってことも面白かったですね。
アナログ好きの自分にとってはとてもかけがえのない、有意義な時間でした。
あとは今後どうなっていくか、そして自分が東洋化成とどういったことができるかが楽しみでもあり、しっかりと考えていかなければいけないところだと思います。
L.E.D.のアナログは今月発売予定です。
6/12(Sun)にはリリースパーティーでDJもやります。