ジャンルにとらわれず、全ての良質な音楽を軸として唯一無二の音を放つサウンドクリエーター。
あえてカテゴリーにあてはめて表現するならば、チルアウト、バレアリック、アンビエント、ジャズから、ブラックミュージック、ダンスミュージックに至るまでの要素を絶妙に調合し、自らのエッセンスでまとめあげて世界に発信している。
97年のデビュー以来、Calm、Organlanguage、K.F.、THA BLUE HERB/BOSSとのユニットJapanese Synchro Systemなど、様々な名義を使い分けて幅広い楽曲を生み出し、現在に至るまで実にほぼ毎年フルアルバムなどをリリース。勢力的な活動を続けている。
代表曲には、Light Years、Shining of Life、EGO-WRAPPIN' 中納良恵をVoに迎えたSunday Sunなどがある。
またDJとしてのキャリアも重ね、ダンスフロアに笑顔を育むをテーマに活動。
つくり出す楽曲同様あらゆる良質な音楽から貪欲に選曲し、解放している。
2つのレギュラーパーティー、Bound for Everywhere とOasisを中心に各地へ。
可能であれば出来る限りの機材を持ち込んでの音づくりをし、心に届く音でのプレイを信条としている。
Calm presents K.F. 名義では久々のリリースになります。
何故K.F. 名義なのかというと、今回これは完全に趣味の世界だからです。
結局のところCalmが作ったという音になったかもしれませんが、今回のプロジェクトのスター
ト時から終わりまで、
自分の今の気分気ままに作った結果がこの作品だと思っていただければと思います。
そして今回はなるべく最近の手軽なコンピューターソフトウエアをなるべく使わず、アナログ
機器を多少ですが導入し、
バックトゥベーシックな音作りを基本としました。
システムは進化し、文明はとても便利なものへと進歩していった結果、心の奥底に響くもの、
本当の素晴らしいものが減ってきているような気がします。キャッチーだったり、ただただ
次々に吐き捨てられるか弱い新しいものが、まるで使い捨て商品のように扱われています。
便利なことが悪いということでもないし、またスピードを重要視することが悪いことでもなく、
バーチャルにつながることなど全てが悪いという訳ではありませんが、それだけが世の中に残っ
て(いや残らず)いては本当の感動を人間が失い、進化しているようで退化しているかのような
錯覚さえ覚えます。
今回は自分の中でのとても静かな抵抗(Quiet Riot)なのかもしれません。
アルバムから流れてくる曲は相変わらずCalmかもしれませんが、今回は出発点から着地点(プ
ロジェクトのスタートから次の章へのバトンタッチ)まで常にこういったことを考えた結果だと
少し文章で補足させてもらいました。
所詮音楽なので言葉にすることがどれだけ陳腐なものか理解していますが、自分のアルバム/楽
曲の、音以外での少しの補足になれば幸いです。
アルバムは物語だと思います。物語を始めるにあたって十分なウォーミングアップになったでしょうか?今回は夕暮れ時からのスタートです。
最初はアルバムの8曲目にしようと考えてましたが、今の自分のDJスタイルの表の顔に一番近い感じだったので、今回はあえて2曲目に持ってきました。
夏にも色んな夏があります。こんな夏があっても良いかもですね。
5曲目のFly Like A Bird へとつながる大空への第一歩。
自分はこれくらいのミディアムテンポの優しいダンストラックが大好きで、離陸直後や着地手前の雰囲気を作り上げることも大切にしてます。
タイトル的に言えば「まだまだ続くよパーティーは!」といった感じでしょうか。
これはまさにタイトル通りの気分を表した楽曲。決して飛行機の速さではなく、あくまでも鳥のような浮遊感をイメージして。
個人的な話で申し訳ないですが、前作『Calm』完成直後、大好きだった自分の祖母が亡くなってしまい、実家に帰る飛行機を待つまでの眠れぬ時間、そのわずかな時間で思いつくまま作った楽曲。あくまでもプライベートな楽曲ですが、今回のアルバムにはこの雰囲気は必要不可欠だったかもしれません。Memories for my grandmother.
Calm名義の前作『Calm』に収録の「River is Deep」の続編となる楽曲。深い川は海へとつながる。
Calm名義の前作『Calm』制作時には既に完成していた楽曲ですが、アルバムの構成上没になっていた曲。ショートバージョンは以前『Mi-Mix』というミックスCDのオープニングに使用しました。それのフルレングスバージョン。
この曲はCalm名義のアルバムに入っていてもいいのでは?と思われるかもしれませんが、今回のアルバム制作時に一番最後に出来た楽曲で、今回のアルバムを彩るのに必要不可欠なピースの一つだと思います。 Calmという存在がどのジャンルに収まるのか悩ませる原因となるのは、こういった楽曲を常に作り続けているからかもしれません。
これまたCalm名義の前作『Calm』制作時に没となっていた楽曲。Calm名義の前作には雰囲気が合わなかったけれど、今作にはバッチリはまったんじゃないでしょうか?
バキバキのダンストラックではないですが、自分はこういった楽曲を良いタイミングでプレイできるようなDJ/パーティーが出来れば幸せです。