七夕の7日に、最後まで残っていたレコーディングを終わらせてきました。
これで全レコーディング終了で、後は月末の最終ミックスダウンを残すのみとなりました。
7日は人生初の子供合唱団のレコーディング。
高井戸第4小学校の皆さんと後藤先生のご協力で、とてもいい歌声が録音できました。合唱に参加してくれた皆、後藤先生、本当にどうもありがとうございました。
このさわやかな合唱にTBH、JSSでも歌ってくれているコージのヴォーカルがのるとは夢にも思わないでしょうね。
出来上がりを楽しみにしてください。
現在は最終ミックスと共にジャケット制作やらStreet Noiseの第3弾の最終調整など忙しくやってます。
特に最終ミックスには時間と労力を費やしています。
ミックスは本当に奥が深いですね。ほとんど家で一人でやってますが、たまにエンジニアのとくちゃんが来て、あーだこーだいいながらやってます。
綺麗に出来ていると、とくちゃんにもう少し初期の荒々しさを加えた方がいいとアドバイスを受け、それでまた一からやり直し、楽しく、苦しくやってます。
でもさすがとくちゃん、良いアドバイスをくれます。
最終ミックスはハートビートでトクちゃんと二人でやります。
今回は生楽器は少なめですが、自分で弾いた生ピアノをサンプリングしたり、ソフトシンセをアナログシンセに置き換えたりして、初期のアナログ風味を出そうと試行錯誤しています。
現在ではコンピューターさえあればCDまで作れてしまうという凄い世の中ですが、
音楽的な何かが失われてきていると思います。
楽なことは良いことですが、その楽を「楽しみ」ではなく「面倒だから楽に」としてしまうと、音楽的には薄〜いものになってしまうという危険があります。
簡単である程度のことができるから、皆探究心がなくなり、そのある程度のところで終わってしまう。そんな音楽が溢れてしまったら、皆音楽を本当に好きにはなってくれないだろう。そんな薄い音楽は薄く聞いてしまうよね。
まだ答えが出た訳ではないですけど、最近のBound for Everywhereや家での良い音への探求が少しずつ形になってきたかな。
ハートビートでの最終ミックスは、コンピューターの中に取り込んだデジタルサウンドをもう一度アナログ機材を通して、より暖かい音にするのが目的です。
デジタルとアナログの違いは、絵に例えて簡単に言うと、デジタルが細かいドットで絵を描いたもの、アナログは刷毛で塗りつぶした感じと言ったらいいでしょうか。
どちらも遠目では同じ絵なのですが、近づいて見ると全然違ったものです。
この辺も好みなのでしょうが、個人的には刷毛で描いた方が好きなんです。
最近の録音技術ではデジタルのドットも細かくなってきていて、刷毛描いたものに近づいてきていますが、皆の手元に行くCDレベルだといまだ荒いドットのままです。
勿論自分の作品もCDになるのですが、それでもその前の時点で工夫をしたものと、ず〜とデジタルのままでやったものとでは違いは歴然としています。
これも絵を遠目で見ているのと同じで、気にしないと、またぱっと聞きではわかりませんが、わかる人には、また真剣に聴いた人には、また最終的に記憶に残るものとしてでは、その差/違いはわかるものではないでしょうか。
勿論音楽には心に残るメロディーやフレーズ、ソロ、歌詞、歌声、コード、リズムなどなど楽しむべきところは沢山あると思います。
それは重々承知で、自分でも出来る限り実践しているつもりです。
ただ音に対するアプローチをしている人は非常に少ないと思います。
食に例えるなら、恐らく普通の人は素材を色んなところから買って来て、それを自分の腕で、そして好みで最高に美味しく作り上げて提供していると思います。
それをその食材を作る段階から土を考え、肥料を考え、また仕入れ先を考え、安全で美味しい食材を採り、安全で本来あるべき調味料で味付けして、皆に提供しようと努力しています。
勿論もの凄く時間と手間がかかるわりにはちょっと食べただけで違いが歴然としている訳ではありません。
こういったことも一夜にしてならず。とにかく今は出来ることをこつこつと。
自分もいまだ旅の途中。全てを理解した訳ではないし、最高のものが作れた訳ではないですが、だからこそこういった試行錯誤や努力が楽しみでもあり、理想の音に近づいていく喜びが残されていると思います。
ぱっと聞きは初心に帰り、よく聴くともの凄く向上している、そんなアルバムを目指して最終調整していきます。
P.S.
ちゃよ、毎週チェックしてるんだってね。ありがとさん。
こないだBBQ楽しかったな!また遊ぼうぜい!